2005年09月23日 20:39

いちい(手打そば)

05-9-23 初めて行った店 
地図中央の赤い十字が店の位置

◇2005年9/9に新築移転した。新店舗は以前の店から東南方向に約2kmの位置で、庭園『つくば花まさ』の向かい。

桜中学の脇の道路を東に向かって進み、 『蟲杯屋』の角で左折すると、すぐに大型の灯ろうみたいな形の看板に気が付く。刈り取りを終えた田園が広がる中にポツンと建ってた。近づくにつれ、建物が以前よりずっと大きめで、堂々してるのに気がついた。以前の店は、20年のそば打ちの趣味から作ったようで、林の中に佇むウッドデッキ風で、趣味人的趣が濃かったのに対し、新店舗はどっしり男性的で、確固たるそば店という意志が感じられ、趣味の域は超えたという印象。再開発事業の影響による移転らしいが、後継者が現れるなど取り巻く環境に何らかの変化あったのかも。

駐車場は店の前に20台分ほど。玄関右手に野菜直販コーナーみたいのがあって、土付き野菜、果物などが陳列してあった。プラスチックケースに¥100入れて商品を購入するシステムで、無人野菜販売所。身内に農家の人がいるのかも。

あれこれ考えながら店の中に入ると、玄関入ると、左手が厨房で、右手側がテーブル席になってた。

店に入るなり、従業員が元気な声でいらっしゃいませと迎えてくれた。禁煙or喫煙を聞かれれ、禁煙と答えるとテーブル席の脇を通って、左奥の個室っぽいテーブル席コーナーに案内された。右奥は広めの板張りお座敷席で、円卓や細長い卓などが置かれてて、家族やグループの食事や宴会もできそうな居酒屋っぽい雰囲気。

案内されたテーブル席に座ると、窓からは稲刈りを終えた田園風景の向こうに筑波山が見える。慌ただしい日常で見過ごしてしまう季節感を料理の素材、添えられてる葉っぱ、窓からの景色などから感じられるから、食べ歩きは楽しい。

メニューを見た。
今年3月に行った時(記事にはしていない)、¥1575と1365のランチメニューができてて、客層が若返った感じで、様変わりにあれ!?と思った。

今回、とろろランチ¥1280が加わって、ランチメニューは4種となって、レディースランチだけではなく4種ともデザート付きさらに内容を強化して続行してた(毎日11:30〜15:00)
・とろろランチ¥1280(そば温or冷、とろろ、こだわり豆腐、ライス、デザート)
・野菜天丼ランチ¥1365(そば温or冷、野菜天丼、こだわり豆腐、デザート)
・レディースランチ¥1575
     (1/2そば温or冷、天ぷら、舞茸ごはん、こだわり豆腐、サラダ、デザート)
・いちいランチ¥1575
     (そば温or冷、天ぷら、舞茸ごはん、こだわり豆腐、デザート)

常時メニューは
◆冷たいそば
・せいろ¥840
・おろしたぬき¥1050
・とろろ付きせいろ¥1050
・ごまだれ¥1050
・かき揚げせいろ¥1365
・天せいろ¥1575
・鴨せいろ¥1680

◆温かいそば
・かけ¥840
・おろしそば¥1050
・とろろそば¥1050
・カレーそば¥1260
・かき揚げ天ぷらそば¥1365
・天ぷらそば¥1575
・鴨南ばん¥1680

常時メニューからもわかるように、天ぷらそば¥1575,鴨せいろ(フラン産鴨肉使用)¥1680もするような、夫婦庵と並ぶつくばの高級そば店。確かに天ぷらそばは好きだけど、天ぷらそばに¥1575も出すのは勇気がいるし、かといって、最もそばの味がダイレクトなせいろは、食べてて寂しいし、午後4時ごろにもなれば小腹が空いてくる。・・・そんなこんなで、やはりそういう店は足が遠のく。

その問題点を見事解決したのがこのランチメニューの登場って感じ。
同じ¥1500出すにしても、いろんな種類の料理をいろいろ食べたい女性客を引きつけ、女性客や若い層の客が多くなったよう。最近は家庭の財布をにぎってるのは女性。外食の店選びやメニュー選びは奥さんが持ってる家が多いので、プライムは選べるデザート、バスティーユは食事+¥315でデザートバイキング、茂蔵の豆腐ケーキバイキングなど女性客で賑わってる店は、女心をわしづかみにした感じ。

ちょっと考えて、野菜天丼ランチ¥1260といちいランチ¥1575を注文。土日祝は太打ち10割せいろメニューがあるので、いちいランチは+¥210でそばを太打ち10割に変更した。

料理を待ってたら、近くの席に7人くらいのおじいちゃんおばあちゃん連れのファミリー客が通されてきた。盛り上がってたようで、大きな声が店内響いていた。

ちょっと待ってたらトレイの載った料理が運ばれてきた。

野菜天丼ランチは、色白で長さ十分にある細打ちのそばが、1/2人前より少し多めで四角いせいろに小高く盛られていた。そばは、のどごしよくそれなりにそばの味と香りが伝わってきて、自家製と思われるバランスのとれたつゆとの相性がよかった。添えてあった薬味は良く切れる包丁でスライスした長ネギたっぷりとすりおろしたわさびさった。表で販売してた土つきの長ネギのようで、ねぎにえぐさなく、薬味として理想的な状態だった。

天丼は炊きたてご飯の上に、衣の薄い玉ねぎ・かぼちゃ・なす・ピーマン・舞茸という5つの天ぷらが載っていた。新しい油で揚げてあるので、色白できれいに揚がっていた。やや油温が低かったせいか、若干油っぽさが口の中に残る感じがあった。

こだわり豆腐は、さすがこだわりが付いてるだけあって、柔らかい食感で口の中に甘みが広がる豊富だった。上にはキャビアと間違えそうな、とんぶりがトッピングされてた。

箸休めのように添えてあった、ほんのりピンクかかったみょうがの甘酢漬けは、みょうが特有味香りが甘酢によってまろやかになっていて、みょうがが好物の私は自宅で作ろうかと思ったくらい。

いちいランチはさらに豪華だった。天ぷらには塩が添えてあるので、好みの味で食べられる。紫色の細長い球形の天ぷらは、何だろうと思って恐る恐る食べたら、ぶどうの天ぷらだった。

海老は、しっぽに黒ずみがなく、冷凍えびらしいがくさみのない良質品で(海老は鮮度が悪いと殻に黒ずみが生じる)、薄い衣で色白に揚がっていた。舞茸ごはんは自家製、甘すぎない上品な味付けでしかも炊きたてだった。最近つくばは、炊きたての炊き込みごはんが食べられる店が増えているような気がして、うれしい。

太打ちの10割そばは、細打ちと、味・香りの濃厚さは同じ感じだが、違う食感も楽しい。

食後、天ぷらされてたぶどうと梨のデザートが運ばれてきた。果物を食べると、口の中がすっきりしてほっとため息をついた。ここまで豪華なそば定食をだすなら、食後のコーヒーもあったらいいなと思うのは欲張り過ぎかな〜。おすすめ度7.2。


↑外観


↑店内
(お座敷席、テーブル席)


↑野菜天丼ランチ¥1365


↑いちいランチ¥1575


↑デザート 



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